川村 怜 MY LIFE , MY GOAL.
ー人生の目的が、私を強くしたー

#ライフスタイル #人生100年

ブラインドサッカー®男子日本代表のキャプテンとして、メダルを目指して世界の強豪と激戦を繰り広げた川村怜選手。サッカーからブラインドサッカーへ形を変えながらも、幼少期から思い描いていた“人生の目的”を実現したその道のりとは?
困難に立ち向かう際の原動力や「共生社会への想い」なども交えながら、アスリートとしてだけではなく、ひとりの人として。これからの人生の目的についても伺いました。

川村 怜選手インタビュー

「サッカー日本代表」への大きな憧れ。

ちょうど小学校に入る頃にJリーグが開幕して、サッカーが盛り上がっていた時期でした。周りの友達がサッカーを習い始めるのを見て、僕も始めたんです。
幼少期の僕にとって憧れというか、サッカー選手たちがすごくかっこよく見えて。ゴールを決めて大歓声に包まれて仲間と喜び合ったり、ボールを使ったテクニックを見せたり。そんな姿が自分にはとてもかっこよく映って、すごく影響を受けました。小学5年生の頃には、将来の夢はサッカー日本代表になって、世界で活躍することでした。

幼少期の川村選手

心から消えることはなかった、サッカーへの情熱。

病による視力の低下の影響で、中学高校ではサッカーではなく陸上部に入っていました。それでも、テレビで日本代表の試合があれば必ず観ていましたし、Jリーグを観にスタジアムにもよく行っていました。学校でも休み時間に友達とボールを蹴って遊んだり。競技として挑戦はできなくても、サッカーはずっと僕のそばにあったんです。

陸上部時代の川村選手

チームに貢献したい。
その想いが、恐怖や困難を乗り越える原動力に。

大学に入り、ブラインドサッカーに出会ったときには、「これだ!」と思いました。一度は諦めなければならなかったサッカーにまた挑戦できる、仲間と一緒にプレーできることは、大きな喜びでした。最初は本当に怖くて…。自分がどこを向いているかわからない状況でしたし、走ることすらできないところからスタートしました。でもとにかく、「少しでもチームに貢献したい」という想いがありました。ブラインドサッカーでは、フィールドプレイヤーは全員アイマスクをつけて完全に見えない状況でプレーしますが、ゴールキーパーは目が見える人が務めます。僕たちが本気で打つシュートを、ゴールキーパーが本気で止めにくる。目が見えるか見えないかは関係ない真剣勝負が、ブラインドサッカーの魅力です。

アイマスクをつけて戦うブラインドサッカー ©JBFA

不安はあったけど、迷いはなかった。
「変化する勇気」が必要なとき。

大学卒業後は、新潟県の特別支援学校で教員をしており、とても充実していました。ただ当時の僕は日本代表には選ばれておらず、心のどこかに「本格的に日本代表を目指したい」という気持ちも芽生えていました。そんなときブラインドサッカーを支援しているアクサに声をかけてもらって、セラピストとして働くことになりました。それまでの生活を捨てることに不安はあったけど、迷いはありませんでした。何かに挑戦するには、環境を変えることに対する「変化する勇気」は必要だと思います。

人の心を動かすプレーが、僕の恩返し。
誰かの役に立つために。

僕の心にはいつも、「誰かの役に立ちたい」という想いがあります。5歳で視覚障がいになり、両親には心配をかけましたし、友達や学校の先生など、いつも誰かに助けてもらいながら何とか生きてきました。だからこそ、恩返しをしたいんです。大学で鍼灸師の国家資格を取ったのも、そのためです。ブラインドサッカー選手としての挑戦が始まってからも、応援してくれるたくさんの人や助けてくれる人に喜んでもらいたいし、自分のプレーを観た人の心を動かすようなプレーがしたいと思っています。

©JBFA

「誰かの憧れになりたい」
子どもの頃の夢をいま、自分が背負う。

幼い頃に僕自身がサッカー選手に憧れたように、僕も誰かの憧れの存在になりたいですね。ブラインドサッカーの選手や子どもたちはもちろん、健常者の子どもや他の競技のアスリートからも目標とされる、憧れの存在になりたいと思っています。以前出場した国際大会に「日本代表の10番KAWAMURA」のユニフォームをサッカー少年が着て応援してくれたのは、すごくうれしかったです。実力が発揮できず挫けそうになったこともありますが、これまで以上にとんでもなく熱い火が心に灯りそうな気もしていています。

アスリートとして、ひとりの人として。 
これからの人生の目的。

僕ひとりの力は微々たるものですが、僕にしかできないこともあると思います。それを探しながら、障がいのある人への先入観を取り払っていきたいです。アスリートとしては、かっこいい存在になることも一つの手段ですし、試合会場でより身近に感じてもらえるような振る舞いも必要だと思っています。「写真撮っていいのかな」「サイン書けるのかな」と気を遣っていただくことも多いのですが、もっと当たり前に普通にして接してもらえるような振る舞いを僕らもしていかないといけないと思います。障がいのあるなしに関わらず、垣根を越えてお互いに助け合い、普通に接することが「共生社会」とか「インクルーシブな社会」につながっていくと思うので、そこに貢献したいなと。そして近い将来、パラスポーツも1つのスポーツとして楽しんでもらえる存在にしたいです。


川村怜、35歳。この先、どんなことがあっても。
「人生の目的」を胸に、新しい社会を切り拓いていくに違いない。



アクサ生命はライフマネジメント®で、
すべての人の人生の目的を応援します。

※ライフマネジメント®はアクサ生命保険株式会社の登録商標です。


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