仕事、家事のパフォーマンスが爆上がりする!?脳を発火させるワザ

2023年12月28日 | 健康のこと -Health-

「どうしてもやる気が出ない…」「集中力が続かなくてやらなきゃいけないことがどんどんたまっていく！」。
仕事や家事をやる前に、そんな状態に陥る人は多いことでしょう。自分のイメージ通りに仕事や家事が終わらずに、気持ちはどんどん焦るばかり…。
そんな時には、脳のクセをうまく利用してうまく発火させれば、パフォーマンスを高め、サクサクとやるべきことを終わらせることが可能です。

まずは、やらなくてはいけないタスクを細分化して「見える化」をしたあとで優先順にならべ、その一つ一つのタスクに時間制限を設けてください。この「時間制限」こそが、脳を発火させる着火剤になります。なぜなら、脳は「仕事をする」よりも「仕事をできる限り早くする」ことで初めて本気を出し、脳の働きをグンとアップさせる、という特徴があるためです。
例えば、「2+4」「6-3」などのごく簡単な計算をするとしましょう。これを、間違いなく解こうと気を付けながらのんびりと解いても、脳は活性化しません。とても簡単な作業であることが脳には分かっているからです。
ところが、これを「最速で解く！」という意識で行うと、とたんに脳は本気を出し、脳内の血流を一気に増やしてドンと活性化させるのです。

仕事も家事も、一つ一つの作業に厳しめの時間制限を設け、できればタイマーでそれを測定しながら「できるだけ早く」作業を行ってみてください。急に集中力と処理能力が増し、いつもよりも早く仕事が完了することでしょう。
また、脳パフォーマンスアップのもう一つのコツは、マルチタスクをなるべく避けることです。

現代社会は端末もアプリもさまざまで、仕事中もメールチェックをしながら表計算をしたり、家事をしながらSNSを眺めたり…といった状態の方も多いのではないでしょうか。実は、こうしたマルチタスクの習慣は、脳にとっては非常に悪影響となることが、最近の研究で明らかになっています。

というのも、脳は同時に2つのタスクを行うことが非常に苦手、という性質があるためです。一見、異なる2つの作業を同時に行っているように見えても、実は脳は必要な働きを高速で切り替えながら行っています。そのため、切り替えのたびに集中力が切れたり、それを引き戻したりすることになることから脳に余計な負荷がかかって過度な疲労状態にしてしまうのです。
実際に、我々の調査では、勉強をしながらスマホで複数のアプリを操作している生徒は、テスト成績が低い傾向があることが分かっています。一方、勉強中はアプリを「ほとんど使わない」というグループは、平均点以上であることも確認されました。

仕事においても同様で、早く、効率よく、正確に行うためには、一つの作業に集中することが重要といえます。
マルチタスクをなるべく避けることで、結果的に脳の疲れも軽減されたストレスのない生活の実現も期待できるでしょう。

川島隆太
株式会社NeU取締役 CTO、脳科学研究者

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