60・70代が子どもに希望する介護の内容は?〜やってほしいことは身体的介護より、家族にしかできない時間づくり〜

#健康 #介護 #人生100年 #今できること #老後

日本人の平均寿命が、男女共に80歳を越え、現在60歳のひとの約4分の1が95歳まで生きるようになるという試算*も出ている今日。100歳まで生きる人生は、決して珍しいものではなくなることでしょう。一方で、人生の中で、健康かつ活動的に過ごせる期間「健康寿命」は、男性が約72歳、女性は約75歳と、平均寿命から9~12年ほど差があると分かっています**。

*参考:金融審議会市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)2019年5月22日
**参考:平成26年版厚生労働白書

この平均寿命と健康寿命のギャップを埋めることが、これから人生100年時代を迎える私たちにとって喫緊の課題であると言えるでしょう。また、同時に「いつか介護を受ける立場になるかもしれない」ということに目を向ける必要もありそうです。そして、案外見落としがちな「親が介護を必要とするかもしれない」という点にも、思いを巡らせたいものです。

しかし、アクサ生命がこの夏に実施した「介護に関する親と子の意識調査 2019***」では、介護経験がない40代・50代のひとのうち、「親の介護」を話題にしているのは約3割にとどまる、という結果が出ています。そうした話を急いでする必要がないのは喜ばしいことではありますが、もしもの時に備えて、早めに考えたり話しておくことも重要だと言えるでしょう。

介護に関わるひとは誰?どんなことをしてくれるの?

介護が必要になった場合、あなたを含めた家族はもちろん、病院、市区町村といった公共機関ほかさまざまな関係者が相互に連携しながら被介護者を支えることになります。また、その仕組みは複雑で、一見すると分かりづらいものです。ここではまず、介護に関わるさまざまなプロフェッショナルについて把握しておきましょう。

【介護に関わるプロフェッショナル】

医師 
おもにかかりつけ医は、被介護者の健康管理を行なうほか、要介護認定の「主治医意見書」を作成します。

看護師
医師を補佐し、血圧や体温、脈などの測定を行ったり、注射や点滴、採血などの治療補助など、被介護者を医療の面でサポートします。

薬剤師
調剤・服薬の専門家として、処方されている薬の正しい飲み方や管理の仕方をアドバイスします。

歯科衛生士
被介護者の口腔内のケアを担います。

リハビリ専門職
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
理学療法士は運動機能を、作業療法士は精神心理機能を、言語聴覚士はコミュニケーションや嚥下(飲み下す)機能を、維持・向上させるためのプログラムを計画し、実践できるよう指導します。

介護福祉士、訪問介護員
被介護者のケアだけでなく、その家族に対しても介護の仕方について、具体的な指導やアドバイスを行ないます。

介護支援専門員
ケアマネジャーとも呼ばれます。介護が必要なひとが適切なサービスを利用できるよう、ケアプランを作成したり、見直しを行ないます。行政や介護サービスを提供する事業者と連携するなどの働きかけも行ないます。

管理栄養士・栄養士
被介護者の食事管理をしたり、栄養状態をより良く保つように働きかけます。また、他の職種のひとと連携しながら、被介護者が食べやすい状態の食事プランを作成したりもします。

このほかにも、事務や調理に携わるひと、施設や病院との行き来の際に運転してくれるドライバー等のプロフェッショナルもいます。また、ご家庭によってはあなた自身が介護の担い手になることもあるでしょう。

誰に介護してほしいかというと…親と子にギャップがある!

では、実際に介護の担い手になってほしいひとと考えられているのはどのようなひとでしょうか?

40代・50代で、親の介護経験がない人に、自身の親も介護が必要な状態になったら、誰が介護するのがよいと思うか尋ねたところ、「自分(自分自身)」(57.2%)が最も高く、次いで、「介護サービスの職員」(36.0%)、「自分の兄弟姉妹」(30.4%)となりました。親の介護は自分の役割だと考えている人が半数を超える結果になっています。

他方、60代・70代(500名)に、自身が介護を必要とする状態になったら、誰に介護してほしいと思うか聞いたところ、「介護サービスの職員」(49.6%)が最も高く、次いで、「配偶者」(41.2%)、「子ども」(24.6%)となりました。専門家である介護サービスの職員に介護してほしいという回答が半数となりました。

自身が要介護状態になったら、誰に介護してほしいと思うか[複数回答形式]
対象:60代・70代

では、子どもにはどのようなことを任せたいと思っているのでしょうか。

60代・70代の親世代のうち、自身が介護を必要とする状態になったとき、「子どもに介護してほしい」と答えたひとに「自身の子どもに望む介護の内容は?」と聞いたところ、「話し相手になる」(77.2%)が最も高く、次いで、「買い物(食品や日用品など)」(62.6%)、「病院や介護施設への送迎」(61.8%)が挙がりました。

このことから、親世代は、排泄や入浴の手伝い、リハビリなどの身体介助よりも、話し相手や買い物など、こころの充足といった精神的な支えや生活援助を希望していることがわかりました。また、この内容には、男女別に差があることも分かっています。たとえば、「話し相手になる」(男性86.4%、女性72.2%)は男性のほうが14.2ポイント高く、「買い物(食品や日用品など)」(男性50.0%、女性69.6%)、「家事(洗濯・掃除など)」(男性38.6%、女性54.4%)、「お金の管理」(男性25.0%、女性43.0%)は女性のほうが15ポイント以上高くなりました。

自身の子どもに望む介護の内容[複数回答形式]
対象:60代・70代で、自身が要介護状態になったときに、子どもに介護してほしい人

父親は家族とのこころの結びつきをより強く求め、母親は日常で自分が担ってきた家事や家計のやりくりを任せたい、と考える傾向が強いようです。

健康習慣を身に付け、日常に彩りを加えるためにも、親子の時間を作っていこう

調査のとおり、親と子の間には、介護の担い手や介護の内容に関して、気持ちのすれ違いやギャップがありそうです。これを埋めることが、もしもの時にお互いに幸せな生活を続けるヒントになると言えるでしょう。

しかし、その前にチャレンジしておきたいのは、できるかぎり介護が必要になる状況を避けることでしょう。たとえば、身体機能の低下を防ぐためには、規則正しい生活や栄養バランスのよい食事、軽い運動習慣を取り入れることや、身体の不調に早く気付くことが重要です。

こうした生活習慣を続けてもらえるように促すには、コミュニケーションの頻度を高めるのもひとつの手。今日からでも、「今日は何を食べたの?」といった日々の話題や、「今日、出かけた?最近、まちの中で変化があった?」といった身の回りのことを聞くようにしてみるのはいかがでしょうか?

そうしたことから健康を気遣う習慣を促したり、外出の機会を作ったりすれば、日常に変化や彩りが加わり、親子の時間を増やすきっかけも広がることでしょう。

「どうやって親の健康を気づかえばいい?」という方

アクサ生命では、親と子のコミュニケーションのきっかけづくりや、あなたを主人公にこれからどう「夢や理想を叶える人生」を歩むか考えるべく、一人ひとりの人生の道標をつくるライフマネジメント®コンサルティングを提供しています。

また、親子の大切な時間に役立つよう、介護に関して話しておくと後々役立つテーマを解説した冊子もご用意しています。介護をはじめ、将来に対して抱えている不安などを払拭しながら、心の中であたためている夢や理想の人生を実現するにはどうしたらいいか?を考えるお手伝いもしています。この機会に、人生の“道標”を、一緒に探してみませんか。


☝この機会に「あなた自身の“介護”」についても考えてみませんか?

ちょうど40歳の誕生日を迎えた徹さん。家族とお祝いをしていると、そこに80歳になった徹さん“たち”が!どうやら徹さん“たち”は、78歳のときに行なった選択によって、それぞれ違った人生を送ることになったようです。では、どのような違いがあるかというと…? 続きは動画でご覧ください!


***【調査概要】
◆調査タイトル:介護に関する親と子の意識調査2019
◆調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする親が存命している40歳~59歳の男女と、子どもがいて介護された経験がない60歳~79歳の男女
◆調査期間:2019年7月10日~7月12日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査地域:全国
◆有効回答数:1,000サンプル
(有効回答から、40代・50代で親が存命し、親の介護をした経験がない人250名、 40代・50代で親が存命し、親の介護をした経験がある人250名、 60代・70代で子どもがおり、介護された経験がない人500名を抽出)
◆調査協力会社:ネットエイジア株式会社

AXA-A2-1908-0472/A6D

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介護が必要となるまでの間に、親子でどれだけ話せるでしょうか。
このシミュレーターで調べてみましょう。

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