2021年3月25日 | 会社経営のこと -Business-
近年では、労働人口の減少や、生活習慣病による死亡者の増加などが社会問題となっています。そのような情勢のなかで、多くの経営者から永続的な事業の発展の施策として注目を集めているのが“健康経営”※です。
この言葉を聞いて「従業員の健康と企業の運営にどのような関係があるのだろう?」と思う方もいるでしょう。
そこでこの記事では、健康経営とはどのような取り組みなのか、企業や経営者にはどのようなメリットがあるのかを、実践方法も交えて紹介します。
※ 「健康経営」は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。
健康経営は、「従業員の健康管理は会社の課題の一つ」としてとらえ、健康の改善を経営戦略のなかに組み込む企業経営スタイルです。
もともとは1980年代にアメリカの臨床心理学者であり、経営心理学者でもあるロバート・ローゼン博士が提唱した「健康な従業員こそが収益性の高い会社を作る」というヘルシーカンパニーの思想に基づいた経営方針です。
従業員の健康を推進する取り組みは、会社にとってさまざまな利点があります。
例えば、心身ともに健やかな状態で業務に臨むと生産性が向上し、それにともない業績の向上が見込めます。さらに、従業員の心身の健康に配慮した経営を行なえば、おのずと職場環境も改善されるのです。
また、企業イメージやブランド価値の向上にもつながるため、採用活動や投資家からの評価という面でも経営に良い影響を与えるでしょう。
一見、企業の運営と従業員の健康には関係がないようにも思えますが、実はこのように経営に大きな影響を与えています。
厚生労働省:平成 30 年度 国民医療費の概況「国民医療費、対国内総生産・対国民所得比率の年次推移」より転載
健康経営が脚光を浴び始めた背景には、社会全体が抱えるさまざまな課題が存在します。
国の予算に対する国民医療費の金額が年々増加しているため、国民一人ひとり、または企業単位での健康管理の重要性が増しています。
その他、健康経営が推進される理由には、次のような背景があります。
◇健康経営が推進される背景
このような時代背景を受けて、働くすべての人が「いかに健康で長く、やりがいをもっていきいきと働けるか」が、企業のみならず国全体の問題となっています。
そのため、日本政府も健康経営推進の施策を実施しています。代表的なのは「健康経営優良法人への認定」と「健康経営銘柄の選定」の2点です。
◇健康経営優良法人認定制度
健康経営優良法人制度とは、健康経営を実践する企業のなかで、とりわけ優良であると認められる法人を「健康経営優良法人」として顕彰する経済産業省の制度です。
この制度は2016年に設立され、5回目となる「健康経営優良法人2021」では、大規模法人部門に1801法人、中小規模法人部門に7934法人が認定されています。表彰を受けると、従業員・求職者・金融機関などからの評価の向上が期待できます。
◇健康経営銘柄の選定
健康経営銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が、優れた健康経営を実践している企業を選定するものです。
この取り組みは2014年から行なわれ、7回目となる「健康経営銘柄2021」では29業種48社が選ばれました。選定されると、企業価値の向上を長期的な視点で重視する投資家から、魅力的な企業として評価されます。
企業の将来的な成長や事業の継続を見据えた場合、健康経営に取り組むメリットは非常に大きいといえます。どのような点でメリットがあるのか、具体例を3つ紹介します。
・メリット1|人材の確保
従業員の心身の健康を増進させることで、企業の発展を目指す経営スタイルが健康経営です。これを実現するには、ワークライフバランスの改善や業務でのストレスの軽減など、さまざまな対策が必要です。
その結果、労働環境が整理・改善されることで、人材を採用しやすくなる、入社後の定着率が向上するなどの効果が期待できます。
・メリット2|企業のイメージアップ
健康経営への取り組みは、企業のイメージアップにつながります。金融機関・投資家・取引先企業などの外部から高い評価を得ることで、円滑な事業運営実現の一助となるでしょう。
・メリット3|リスクマネジメントの強化
従業員の健康を増進する取り組みは、企業経営を行なううえでリスクマネジメントとなります。従業員の心身の不調を放置することは、労働生産性の低下や人件費の上昇、退職・休職にともなう現場の負担増加など、さまざまなリスクの要因です。
健康経営を推し進めることで、これらのリスクを軽減できます。
健康経営を実践するには、どのように準備し、社内に落としこんでいけばよいのでしょうか。健康経営の基本的な流れは、次の4つのステップに分けられます。それぞれのステップを確実に取り組むことで、健康経営を実践できるでしょう。
なお、アクサ生命では、自治体や協会けんぽ、商工会議所と健康経営の推進についての協定締結を行ない地域のステークホルダーと連携して、企業の健康経営実践を支援しています。
・STEP1|健康づくりのための基礎づくり
最初に健康経営のための環境整備の基礎づくりを行ないます。健康経営を目指した取り組みを始めることを従業員全員に宣言し、責任者・担当者を決定しましょう。選んだメンバーを中心に、従業員の現状を把握すべく調査を開始します。
・STEP2|健康づくりのための環境整備
次に、本格的な環境整備を開始します。取り組みへの従業員の協力を得るため、健康の重要性を周知・徹底します。加えて、従業員全員が定期健診を受診できるように制度・環境を整備しましょう。
定期健診の結果は協会けんぽ(全国健康保険協会)などの保険者に提供し、社内の健康課題を明確にします。
・STEP3|健康づくりの具体的な取り組み
STEP2で明らかになった課題に対し、具体的な対策を考えていきましょう。例えば、運動不足の従業員が多い場合は運動を推奨する、定期的なストレスチェックを行なうなど、自社に合った施策を検討してみてください。
いきなり、お金のかかる取り組みに挑戦する必要はありません。最初は「健康診断を活用する」「飲食の環境を整える」「質の良い睡眠をとる」「血圧と体重を管理する」「禁煙を啓発する」など、簡単にできるものから始めることをおすすめします。
・STEP4|取り組みの振り返りと改善
STEP3の結果を受けて今後の改善を行ないます。STEP3で実践した取り組みによって、従業員の参加率や満足度、生産性の向上度、モチベーションの変化など、どのような反応や効果が見られたかをピックアップしましょう。まとめた内容は今後の施策に活かせるように、適時現行の取り組みに反映させます。
以降はSTEP2~4を繰り返し、自社に合ったより効果の高い内容にブラッシュアップしていきましょう。
そもそも「自社に健康経営の取り組みは必要なのか」と迷う方もいることでしょう。例えば以下のような特徴をもつ企業は、健康経営に積極的に取り組むことが推奨されます。
・特徴1|従業員の健康度を向上させたい
定期健診などの数値が悪く、従業員全体の健康状態に不安がある場合、健康経営に取り組むのがよいでしょう。特にデスクワークが多く運動不足になりやすいなど、社内共通の課題がある職場は組織全体の健康意識の改善が必要な場合もあります。
・特徴2|従業員のエンゲイジメント・満足度を向上させたい
ストレスにさらされやすい職場では、会社への従業員満足度が上がりにくくなります。この場合、健康経営に取り組み従業員のメンタルケアを行なうことで、従業員の満足度やエンゲイジメントの向上を見込めます。
特に、2020年春から猛威を振るう新型コロナウィルスの影響で職場環境の急変を余儀なくされ、コロナうつなどで従業員のメンタルヘルスに不調を来たしている会社も多いでしょう。
アクサ生命では、職場環境の急変に伴う従業員の健康管理を心身ともにサポートし、従業員と経営者の双方が幸せになれる社会を目指しています。
●関連記事
「コロナうつ」は職場全体で乗り越える~健康経営でワーク・エンゲイジメントの向上を目指そう~
・特徴3|企業イメージ効果の向上
健康経営に積極的に取り組むと新たな人材を確保できる可能性が高まります。なぜなら、健康経営には労働環境の改善も含まれるため、健康経営に取り組んでいるとブランドイメージの向上につながります。採用活動のアピールポイントとなるでしょう。
・特徴4|定着率の向上・離職率の低下
人材の職場への定着率・離職率には、心身の健康が大きく関わります。介護や育児などによる体調不良やメンタルヘルスの悪化が理由で、退職する従業員は少なくありません。健康経営によって職場環境を整えると、従業員の心身をケアできるため、多様な人材が長く安心して働けるようになります。
・特徴5|持続可能な企業体質を実現させたい
健康経営を実践すれば、心理的安全性の確保が可能です。心理的安全性とは、従業員が自分たちの考えを行動で表したり自由に述べたりすることを、安心して行なえる状態をいいます。
その状態で従業員が働くことで、コミュニケーションが良好になり、創造性豊かな企業風土の醸成へとつながるでしょう。
また、アクサ生命では「従業員の行動変容」を促し、持続的な健康経営を目指しています。例えば、従業員の多くが健康に無関心であれば、セミナーを開催し、従業員の意識の変化を促します。企業と従業員どちらも幸せになることで、永続的な発展を目指します。
従業員の健康管理を経営戦略としてとらえる健康経営は、従業員のみならず企業にも大きなメリットがあります。長期的な企業経営に課題を感じているのであれば、健康経営に取り組むことをおすすめします。
アクサ生命では、企業さまの永続的な発展と従業員のみなさまの健康で充実した生活を支えます。
・アクサ生命の考える健康経営「健康経営アクサ式」
アクサ生命の「健康経営アクサ式」では、人の夢や生きがい・身体・お金などの健康と企業の健康をトータルで考えます。
従業員のみなさまが健康に働ける土壌を用意し、業務の生産性が向上することで、企業さまの発展につながり、相互に良い影響を与えるでしょう。
また、健康経営の取り組みには「外的アプローチ」と「内的アプローチ」の2種類があります。
外的アプローチは、企業さまから従業員のみなさまの健康へ直接的に働きかけることです。代表的なものには「健康診断の実施」や「ワークライフバランスの安定化」などがあります。
一方、内的アプローチとは、従業員全体や組織に働きかけることによる職場環境づくりを指します。例えば、「経営理念の浸透」や「従業員間のコミュニケーションの円滑化」などが挙げられます。
単なる身体の健康状態の向上を掲げるのではなく「従業員のみなさまの健やかな生活が企業さまの健康につながる」という考え方のもと、さまざまなサポートを提供しています。
アクサ生命の健康経営サポートでは、外的アプローチと内的アプローチの2つの面から、企業さまの健康経営をバックアップいたします。
◇「健康経営アクサ式」がご提供するサービス
最後に具体的なサービスについて紹介します。
・「健康経営サポートパッケージ」
アクサ生命の「健康経営サポートパッケージ」では、企業さまの健康経営をサポートするためのさまざまなサービスを提供しています。以下はその一例です。
その他、所定の保険商品にご加入いただいている場合、24時間電話相談・メンタルサポート・健康管理用アプリの提供など、従業員のみなさまへの健康支援サービスもご利用いただけます。
・「健康経営アドバイザー」
アクサ生命は、企業の健康経営実践を支援するために担当者の「健康経営アドバイザー」認定取得を進めております。アクサ生命の健康経営アドバイザーは、「アクサ生命の考える健康経営=健康経営アクサ式」の導入を助ける役割を担い、健康経営サポートパッケージを活用することで健康経営を実践、結果に繋げます。
“健康経営とはそもそも何なのか?”といったところから、健康経営の実施まで、必要な情報や支援を提供し、経営者のみなさまをサポートします。
何から始めれば良いかわからないという方も、まずはアクサ生命までお気軽にご相談ください。
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あなたの会社のさまざまな課題に専門スタッフがお応えし、「100年企業」を目指すためのサポートをいたします。
アクサ生命の商品・サービスについてはこちらの公式サイトからご覧ください。
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