アクサ流「お金の教養」
“お金の変化”を有名テーマパークの入場料で考えてみよう!
Vol.5 「あなたのお金は減っている?」かもしれない
“お金の変化”を有名テーマパークの入場料で考えてみよう!
Vol.5 「あなたのお金は減っている?」かもしれない


お金ってなに~時代とともに変化するお金の真実~
資産という言葉を聞くと、多くの人が「貯金」を思い浮かべるのではないでしょうか。
実際、「●●円貯金があれば安心だね」「最低でも●●円は貯金しておきたいよね」という言葉はよく耳にします。
ですが、それだけで本当に安心して楽しい人生を過ごしていけるでしょうか。「100年生きて当たり前」と言われるこの時代においては、実はそれだけでは将来の対策は不十分だと言えます。
それはなぜでしょうか。その答えは、お金の価値や物価、金利、経済など、お金に関するさまざまなことは常に変動し続けているからなんです。
たとえば今と100年後では、同じ1万円であってもその重みが変わってくるということです。
「なんだか難しそうな話だな〜」と思われた方も多いかもしれま せん。
そこで今回は経済産業省が公開しているテーマパークの入場料に関するデータからお金について、考えていきましょう!
「来場者数」よりも「入場料の値上げ」が業績を支えている
まずは、今から紹介する経済産業省の記事の抜粋をご覧ください。この記事では、簡単に言うと「来場者数がそこまで伸びておいないにも関わらず、なぜ売上がそれ以上に上がり続けているのか」についてわかりやすく分析がなされています。
「人数」より「売上」の伸びが大きい
2017年のテーマパーク等の売上高は、6,833億円、前年比3.8%上昇と順調な動きを見せています。
この売上高と入場者数を比較しやすいように2010年基準の指数に変換したグラフをみると、基準年である2010年以降、人数の伸びよりも、売上の伸びの方が明らかに大きくなっていることが分かります。
→経済産業省の記事にはこのように書かれています。
「テーマパークの売上が毎年順調に伸びている」と聞くと、私たちはついつい「お客さんが増えたから?」と考えてしまいますが、以下のグラフでは入場者数の伸び以上に、売上の伸びが多くなっています。つまり売上が順調に伸びている理由は「入場者数の増加」以外にあるといえるということです。


(2018年 経済産業省「人数より、一人あたり入場料等の上昇がテーマパークの売上増の原動力;遊園地・テーマパークの売上の動向」より引用)
テーマパーク等の客単価は8,000円台に
テーマパークの売上高が入場者数の増加以上に伸びているということは、一人当たりの売上高、つまり客単価が上昇しているということになります。確かに、2000年に5,000円台半ばであった客単価は、2017年には8,000円台の半ばに上昇しています。
テーマパークの売上高が入場者数の増加以上に伸びているということは、一人当たりの売上高、つまり客単価が上昇しているということになります。
では、売上高の内訳を、入場料金・施設利用料と食堂・売店売上高に分けて推移を確認してみます。こちらも、比較しやすいように2010年基準の指数に変換したグラフにしてみます。
→たしかに、入場者数が売上アップの理由ではないとしたら、一人一人のお客さんが使うお金が増えたことが考えられますよね。そしてなぜ、客単価が増えたのか。それは以下のグラフを見てみると、ズバリ入場料の値上がりが理由だということがわかります。


(2018年 経済産業省「人数より、一人あたり入場料等の上昇がテーマパークの売上増の原動力;遊園地・テーマパークの売上の動向」より引用)
いかがでしょうか。このレポートによると、入場者数がそこまで伸びなくても、売上が上がり続けているのは、一人当たりの売上単価が上がっているからです。実際に記事のなかでは、”2000年に5,000円台半ばであった客単価は、2017年には8,000円台の半ばに上昇”とあります。
しかも、売上単価が上がっている理由も「テーマパーク等の入場料指数と物販等数指数の推移」のグラフによると、物販ではなく入場料の高騰によるものです。
いかがでしょうか。「そういえば昔は5,000円でお釣りが返ってきていたな…」という具合に、入場料が上がっていることを実感されている方は多いのではないでしょうか。
この入場料の例からも分かるように、お金に関するさまざまなことは常に変化し続けるということです。昔は●●円で買えていたものが今は買えなくなっているという現象は、あなたが思っている以上に多くあります。
ここで少し想像してみて ください。もし、あなたが子供だとして、夢見たテーマパークに「いつか遊びにいきたい!」と思い、毎月もらう数百円のお小遣いの中から、その一部をコツコツと貯め続けたとします。しかし、数年かけて目標額に届いたとしても、入場料が値上がりしていたらどうでしょうか?この数年の努力はなんだったんだと落胆せずにはいられませんよね。
そして、これと同じようなことが、もしあなたの人生で起きたらと思うとハッとしませんか?夢のマイホームのため、趣味を謳歌するためなど、さまざまな理由で貯金をしている方も多いと思いますが、数年先、金利やさまざまな物価の変動で、その状況は大きく変わり、あなたの夢が実現しない可能性がでてきます。
ですから大切なことは、このようなお金の変化にいつでも対応できるような対策を、今からしておくことです。
まず取り組んでもらいたいことは、あなたの大切なお金を預けておく「お金の入れ物」を見直してみるということ。
あなたは、現在、どのような「お金の入れ物」に、大切なお金を預けていますか?
たとえば、「普通の貯金」(いわゆる「タンス預金」) という入れ物にお金を預けておけば、中のお金は入れた分だけ貯まっていくので減っていくことはありません。いわば貯金箱のようなもので、入れた分以上に増えることも期待できないので、それだけでは先ほどお伝えした時代の変化に対応できない可能性がとても高いわけです。
だからこそ他の「お金の入れ物」を検討する必要がでてきます。その入れ物とは、いわゆる「金融商品(運用商品) 」です。この金融商品は、それぞれの特徴により経済の動きに合わせて価値が変動し増える可能性があるので、長い目で見ると預けたお金の額以上のリターンを期待することができます。
では次回、具体的な「お金の入れ物」について、さらに考えを深めていきましょう。
AXA-A2-2008-0398/844