終身医療保険とは?
終身・定期の違いや選ぶ際のポイントを解説
終身・定期の違いや選ぶ際のポイントを解説
公開日:2024/06/03
一生涯の医療保障を得られる保険に終身医療保険があります。終身医療保険にはどのような特徴やメリット・デメリットがあるのか、定期型医療保険との違いや選ぶ際のポイントなどについて解説していきます。
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終身医療保険の特徴
日本には国民皆保険制度が導入されており、すべての方が公的医療保険に加入することが義務付けられています。加入することで、病院や調剤薬局の窓口で医療費や薬代を支払う際に、自己負担が軽減されるメリットがあります。
しかし、公的医療保険ではすべての医療費が保障されているわけではなく、対象外のものがあるのも事実です。そこをカバーするために民間の医療保険が活用されています。
一生涯の保障を得たい場合には終身医療保険がおすすめです。
では、終身医療保険について、定期型の医療保険との違いや保険料の支払い方法、解約時払いもどし金について詳しい内容を確認していきましょう。
終身と定期の違い
終身型医療保険と定期型医療保険は、保険期間が異なります。
終身型医療保険はその名の通り、生涯を通して医療保障が得られる医療保険です。保険料は定期型よりも割高になる傾向がありますが、一生涯を通して一定金額なので、計画的に払い込めます。
一方、定期保険は一定期間のみの保障に限定される保険です。10年や20年といった一定年数を保障する「年満了」と、60歳や65歳など契約時に決めた年齢までを保障する「歳満了」があります。
保険料は終身型よりも割安ですが、更新のたびにその時の年齢に応じて保険料が更新され、徐々に高額になっていくのが一般的です。
保険料の支払方法
終身型医療保険の保険料の払込方法には、「終身払」と「短期払」の2つがあります。
終身払は、生涯を通して保険料を払い込む方法で、保険料は原則として一定です。しかし、定年後収入が減ってからも保険料を払い込む必要があるため、将来的に家計を圧迫する可能性があります。
短期払は一定年数や一定年齢までで保険料の払込を終える方法です。一定年数は、10年や20年といった一定期間内に保険料を払い込み、一定年齢は60歳や65歳までなどに払い込みを終了します。
そのほか、保険会社によっては一括払い(保険料を一括で納める)ができることもあります。
解約時払いもどし金
終身医療保険には、一般的に解約時払いもどし金がないことが多いです。しかし、その分保険料が安くなります。
掛け捨てになるため惜しいと思う方もいるかもしれませんが、手頃な保険料で一生涯の医療保障を得られるというメリットがあります。
終身の死亡保険からは解約時払いもどし金が受け取れるケースが多いため、終身医療保険からも受け取れると思いがちです。解約時払いもどし金は当然あるものと思わずに、契約前に確認しておきましょう。
終身医療保険のメリット・デメリット
終身医療保険に加入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。また、注意すべきデメリットについても確認しておきましょう。
終身医療保険のメリット
終身医療保険は、一生涯の医療保障が得られるということが大きなメリットです。一般的に高齢になるほど病気やケガで入院や手術をする可能性が高くなるため、保障がずっと得られると安心です。
また、保険料が加入時からずっと変わらないということもメリットです。特に若いうちに加入すると保険料が安く、高齢期になってもそのままの保険料なので払い込み負担が軽減されます。
定期型の医療保険の場合、更新のたびにその時の年齢で保険料が再計算されるため、高額になっていくのが一般的です。若いうちは良いですが、高齢になるにつれ払い込み負担が大きくなる可能性があります。
終身医療保険のデメリット
終身医療保険は一生涯の医療保障が得られるため、一度加入するとそれで安心してしまい、保障の見直しをする意識が低くなりがちです。そのため、年齢に即した保障内容になっていないことがあります。
更新型の定期型医療保険であれば、更新のたびに保障の見直しがしやすいですが、終身の医療保険の場合はタイミングが難しいということもあります。
必要な保障は、医療技術の進歩のほか、年齢や家族構成、ライフステージなどにより変化していきます。以前加入したままの保障ですと、十分な保障が受けられなかったり、保障対象外になってしまったりする可能性があるのです。
終身医療保険を選ぶ際のポイント
終身医療保険を選ぶ際のポイントについて解説していきます。後から失敗したと思わないために各ポイントを確認していきましょう。
加入目的を明確にする
医療保険は、一般的にケガや病気の種類にかかわらず幅広く保障を得られる保険です。ただ、医療保険の中には、
三大疾病や女性特有の疾病など、特定の病気に対して手厚い保障を備えている商品があります。また、ニーズに応じて主契約にさまざまな特約を付けることが可能です。例えば、先進医療に備えたい方は「先進医療特約」、がんにも備えたい方は「がん特約」、女性特有の疾病に備えたい方は「女性疾病特約」がおすすめです。
保険商品や保険会社により対応している特約が異なるため、どのようなものが選べるのか確認しておきましょう。
定期との比較
医療保険には終身型と定期型があり、どちらがご自身に適しているのかを判断する必要があります。
終身型と定期型では、保険期間と保険料が異なります。一生涯の医療保障が欲しい場合は終身型を、一定期間のみ手厚い保障をつけたい場合は定期型が適しているでしょう。
また、終身型は保険料が割高ですが、一生涯変わりません。一方、定期型は若いうちは割安ですが、更新のたびに高額になっていきます。
入院給付金
入院給付金は、病気やケガで入院した場合に支払われる給付金で、入院日額は一般的に5,000円や1万円、2万円などがあります。
いくらにするか決める際には、公的医療保険の対象外になる差額ベッド代や食事代をもとに計算しましょう。
厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」によると、差額ベッド代は1日あたり平均6,620円です。病院の食事代は、原則として1食460円なので1日3食で1,380円です。差額ベッド代の6,620円と合わせて1日に必要な金額は8,000円になります。
したがって、入院日額は1万円に設定すると、公的医療保険の対象外のものもカバーできるといえます。
参考:厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」
参考:全国健康保険協会「入院時食事療養費 | こんな時に健保 」
保障の対象
保険会社所定の手術を受けた場合、原則として手術給付金が支給されますが、入院を伴う手術のみ支給される商品と、入院を伴わない手術でも支給される商品があります。
日帰り手術を受けた場合、支給条件に入院したことが条件になっていると、給付金が受け取れません。日帰り手術を受ける可能性はゼロではないため、契約前に支給条件を確認することが大切です。
また、通院保障は一般的に単に通院しただけでは支給されない保険が多く、入院給付金が支給されるような入院をした後の通院が対象です。なお、医療保険によっては入院前の通院も保障対象になるものがあります。
支払限度日数
入院給付金では通常、1回の入院に対して給付金が支払われる日数に上限が設けられています。一般的に30日・60日・120日など保険会社が指定する日数の中から選びます。
また、通算の支払限度日数も設けられており、700日・1000日など保険会社により異なりますが、上限があるのが一般的です。
厚生労働省の「令和4(2022)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」によると、近年、入院日数は短期化されている傾向にあり、入院患者の平均入院日数は16.2日です。
しかし、これはすべての疾病や全年齢のデータであり、病気やケガの状態や年齢によっては、さらに入院日数が長期化する可能性もあります。
参考:厚生労働省「令和4(2022)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」
ポイントを押さえて終身医療保険を検討しよう
終身医療保険は、公的医療保険では保障されないものをカバーするために活用される保険です。加入する際には、定期医療保険との違いや保険料の支払い方法、メリット・デメリットなどについてよく理解しておくことが大切です。
終身医療保険を選ぶ際には、今回ご紹介したポイントを参考にして、ご自身に最適なものを選びましょう。
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■記事の監修者
名前:石野恆正(いしのつねまさ)
保有資格:トータル・ライフ・コンサルタント
生命保険会社の営業として、多くの家庭のライフプランの作成や保険の見直しサポート、新規提案などを経験。現在は独立し、生命保険、医療保険、社会保障制度を始めとする豊富な知識に加え、自身の資産運用の経験を活かしながら、金融関連記事の執筆や監修などを行っている。
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