医療保険に入らないと後悔する?
ケース毎に医療保険の必要性を解説
ケース毎に医療保険の必要性を解説
公開日:2024/06/03
民間の医療保険に対して、「公的医療保険があるから要らない」といった理由で入らない人がいます。
健康なうちはリスクを軽視しがちですが、実際に病気やケガをして治療を受ける際に、公的医療保険で保障されない費用が高額となり、後悔するかもしれません。
ここでは、医療保険に入らないと後悔するケースや医療保険の必要性について解説します。医療保険への加入を迷っている人は一度確認してみましょう。
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医療保険に入らないと後悔すると考えられるケース
医療保険に入らないと後悔するケースは、以下の3つが考えられます。
自己負担額が大きくなってしまった
入院が長期化してしまった
自由診療になる先進医療が選択できなかった
自己負担額が大きくなってしまった
がんや脳疾患・心疾患などの大きな病気をした場合、想像以上に自己負担額が大きくなることがあります。厚生労働省の「医療保険に関する基礎資料」によると、入院した場合の自己負担額の平均は、会社員や公務員が74万9,994円、個人事業主などが121万7,635円です。
公的医療保険制度では1か月あたりの自己負担額が一定の範囲内に抑えられますが、入院や通院が長引いた場合は負担額が大きくなる可能性もあります。
参考:厚生労働省「医療保険に関する基礎資料」
入院が長期化してしまった
入院が想定より長期化した場合、もしものために準備していた預貯金では医療費が賄えない可能性もあります。
会社員や公務員なら傷病手当金があるものの、一般的な健康保険で支給される金額は月給の3分の2程度にとどまります。個人事業主の場合は、傷病手当金は原則支給されません。
傷病手当の支給期間は1年半に限られるため、入院が長期化すれば経済的に苦しくなるでしょう。
自由診療になる先進医療が選択できなかった
先進医療は公的医療保険が適用されず全額自己負担になるので、場合によっては数百万円以上の費用がかかることもあります。厚生労働省の「令和5年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」によると、陽子線治療は平均約266万円の自己負担がかかっています。
公的医療保険が適用される標準治療で治る病気でも、先進医療を受けたほうが身体への負担が軽い場合もあります。病気になったときに先進医療があるとわかっていて選べないと、やはり医療保険に入っておけばよかったと後悔する人もいるでしょう。
参考:厚生労働 省「令和5年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」
医療保険に入らない人の考えられる理由
医療保険に入らない人の理由は、以下の3つが考えられます。
公的保障で十分であるから
医療費が高額になっても高額療養費制度があるから
傷病手当で十分 であるから
公的保障で十分であるから
日本は公的保障が充実しているため、民間の医療保険に入らない人がいます。日本の公的医療保険制度は、保険の対象になる標準治療であれば、医療費の負担が1〜3割で済みます。
1年間の1人あたりの医療費総額の平均は20万円に満たないので、がんや脳疾患・心疾患など大きな病気でなければ、そこまで大きな負担にはなりません。
参考:医療給付実態調査 報告書 2021年度(令和3年度)|厚生労働省
医療費が高額になっても高額療養費制度があるから
医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度で医療費の負担は一定額に抑えられます。高額療養費制度とは、同一月にかかった医療費の自己負担額が高額になったときに、自己負担限度額を超えた分が払い 戻される制度です。
収入が高い人でも月30〜40万円程度、収入が低い人なら月3〜5万円が自己負担限度額になります。限度額適用認定証を事前に申請すれば、窓口での負担が自己負担限度額の範囲で済みます。
参考:高額な医療費を支払ったとき|全国健康保険協会
傷病手当で十分であるから
会社員や公務員なら傷病手当金があり、休職中でもある程度の収入が確保されます。傷病手当金は、連続する3日間を含めて4日以上休職した場合、1年半の間支給されます。
支給される金額は、協会けんぽの場合は月給の3分の2程度です。ある程度余裕を持って生活をしている人なら十分でしょう。
参考:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国健康保険協会
医療保険の必要性
それでも、民間の医療保険が不要であるとはいい切れません。医療保険は3つの観点から考えると、公的医療保険ではカバーしきれない部分の費用負担を軽減するために必要なケースがあります。
公的保障対象外のことに備えられる
治療の選択肢が増える
公的保障内容も変わる可能性がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
公的保障対象外のことに備えられる
公的医療保険制度では、標準治療に指定されていない先進医療や差額ベッド代・入院時の食事代は保険適用外です。
民間の医療保険なら、先進医療は先進医療給付金、差額ベッド代や入院時の食事代は入金給付金でカバーできます。公的医療保険制度は医療費の全てをカバー する保険ではないので、民間の医療保険で備えておくと安心です。
治療の選択肢が増える
民間の医療保険に入り、費用負担が軽減できれば、治療の選択肢を増やせます。例えば放射線治療は原則として公的保険の適用内ですが、一部の重粒子線治療や陽子線治療は先進医療に指定されているので全額自己負担です。民間の医療保険には、先進医療にかかる技術料の全額を保障する商品もあります。
参考:国立がん研究センター がん情報サービス「放射線治療」
公的保障内容も変わる可能性がある
現状では手厚いといわれる公的医療保険制度も、変わる可能性があります。厚生労働省の「社会保障給付費の推移」によると、少子高齢化により国の社会保障費は医療だけで40兆円を超えており、年々増え続けています。
実際に細かい制度変更は実施されており、一定以上の所得がある後期高齢者の窓口負担が2022年10月1 日から2割に引き上げられました(2025年9月30日までは緩和措置あり)。
現在は現役世代の窓口負担を引き上げる動きは出ていないものの、今後も絶対にないとはいえないでしょう。
参考:厚生労働省「社会保障給付費の推移」
参考:後期高齢者の窓口負担割合の変更等(2021年法律改正について)|厚生労働省
医療保険の役割を理解して充実した保障を
民間の医療保険は、公的医療保険制度ではカバーできない部分をカバーするものです。「公的保障があれば医療保険は要らない」などと早とちりせず、医療保険の役割を理解したうえで検討しましょう。
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■記事の監修者
名前:石野恆正(いしのつねまさ)
保有資格:トータル・ライフ・コンサルタント
生命保険会社の営業として、多くの家庭のライフプランの作成や保険の見直しサポート、新規提案などを経験。現在は独立し、生命保険、医療保険、社会保障制度を始めとする豊富な知識に加え、自身の資産運用の経験を活かしながら、金融関連記事の執筆や監修などを行っている。
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