がん保険の終身型のメリット・デメリットとは?
定期型との違いを解説
定期型との違いを解説
公開日:2024/06/03


がん保険の終身型は、契約当初の保険料が定期型と比べて高い傾向がある代わりに、契約更新がないので保険料が生涯上がらないメリットがあります。
がん保険の見直しをしない場合は、生涯払う保険料が定期型より安くなる傾向があるので、加入を検討している人は選択肢の一つになるでしょう。
ここでは、終身型がん保険のメリットについて、定期型や医療保険のがん特約との違いを解説します。どのがん保険に入るか迷っている人は、一度確認してみましょう。
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がん保険の終身型とは
がん保険の終身型とは、保障が一生涯受けられるがん保険です。定期型や医療保険のがん特約との違いについて、保障期間・保険料の2点を中心に解説します。
定期型のがん保険との違い
がん保険の終身型と定期型との違いは、以下の通りです。
<がん保険の終身型と定期型の違い>
項目 | 終身型 | 定期型 |
保障期間 | 一生涯継続 | 10年など一定期間 |
毎月の保険料 | 定期型より高い | 終身型より安い |
※実際の保障期間 や保険料は保険会社によって異なります。
定期型は、初回契約時の毎月の保険料をみれば終身型より安くなります。ただし、契約を更新するたびに年齢が高くなり、保険料も上がるため、一生涯加入し続けるなら終身型のほうが支払い保険料の総額が安くなるケースがあります。定期的にがん保険を見直したいなら、定期型を検討するといいでしょう。
医療保険のがん特約との違い
終身型と医療保険のがん特約との違いは、以下の通りです。
<がん保険の終身型と医療保険のがん特約の違い>
項目 | 終身型 | 医療保険のがん特約 |
保障期間 | 一生涯継続 | 65歳までなど一定期間 |
毎月の保険料 | がん保険の保険料のみ | 医療保険+1,000円程度 |
※実際の保障期間や保険料は保険会社によって異なります。
医療保険のがん特約は、がん保険を新たに契約するのと比べて安い傾向はありますが、保障内容が限定的です。見た目の保障内容が良くても、保障期間が一生涯ではない場合があり、がんになるリスクの高いタイミングで保障が受けられないことがあります。
がんへの備えを厚くしたいなら、がん保険を検討するといいでしょう。
がん保険の終身型のメリット・デメリット
終身型のがん保険に入るメリット・デメリットを紹介します。
終身型のメリット
終身型のがん保険は、保障が一生涯続きます。10年などの契約期間が定められている定期型のがん保険と比べて、保険料が上がらないメリットがあります。
年齢が高くなるほどがんになるリスクは増大するので、終身型に入っておいたほうが安心です。
終身型のデメリット
終身型のがん保険は、定期型と比べて見直しがしづらいです。定期型の場合は10年などの契約期間が終わると更新時の保険料に見直されるため、更新のタイミングが見直しのきっかけとなります。
終身型は一生涯の保障を得るために割高な保険料を支払っているため、加入途中で見直しづらいといえるでしょう。
がん保険の終身は必要?
「がん保険は要らない」といわれることもありますが、終身型のがん保険は本当に必要でしょうか。死因や罹患率から客観的に判断してみましょう。
がんは日本3大死因の一つ
がん(悪性新生物)は、心疾患や老衰と並んで日本3大死因の一つです。2022年の厚生労働省の調査結果によると、がんによる死亡数は38万5,787人で第1位になっています。
2022年の全死亡者に占める割合は24.6%と高く、全体の4分の1近くががんで亡くなっています。
参考:厚生労働省「2022年(令和4年)人口動態統計月報年計」
がんの罹患率
がんの罹患率(人口10万人当たりの患者数)は、年代や性別、がん の部位によって異なります。がんは高齢者がかかる病気というイメージがありますが、30〜40代でかかる人も0ではありません。
国立がん研究センターの「がん統計」によると、特に女性の子宮がんや子宮頸がんは、20代から罹患率が上昇していきます。がん保険はまだ早いと決めつけず、罹患率のデータなども確認した上で検討しましょう。
参考:国立がん研究センター「がん統計」
がん保険で備えられる費用


がん保険で備える費用には、入院費・外来費と保険制度適用外の治療費などがあります。
入院費・外来費
厚生労働省の「医療給付実態調査 報告書 2021年度(令和3年度)」によると、公的医療保険が適用される前のがんの医療費総額は、入院費が1件あたり75万円前後、外来費(入院以外の費用)は4万円前後が平均とされています。
医療費総額のうち、自己負担割合を3割と仮定すると、自己負担額は入院費が1件あたり22.5万円前後、外来費(入院以外の費用)が1.2万円前後になります。
がん保険に加入しておけば、入院給付金や一時金などで入院費・外来費をカバーできます。
参考:厚生労働省「医療給付実態調査 報告書 2021年度(令和3年度)」
保険制度適用外の治療
公的医療保険が適用されない治療を受ける場合は、必要な医療費が数百万円以上になることもめずらしくありません。厚生労働省の「令和5年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告に ついて」によると、陽子線治療は平均約266万円の自己負担がかかっています。
がん保険の中には、対象となる先進医療にかかる技術料を全額カバーできる商品などもあります。
参考:厚生労働省「令和5年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」
■薬物治療
原則として、抗がん剤などの薬物治療は公的医療保険の対象です。ただし、なかには保険適用のない薬物を投与する治療法があります。
がん保険では全ての保険外治療を保障しているわけではありませんが、先進医療に指定されているものであれば、保険適用外の薬物治療でも保障が受けられる商品があります。
参考:国立がん研究センター がん情報サービス「がんとお金」
■放射線治療
原則として、放射線治療も公的医療保険の対象です。ただし、重粒子線治療や陽子線治療のなかには、公的医療保険の対象にならないものがあります。
保険適用外の治療を受けた場合、その部分の医療費は自己負担です。
参考:国立がん研究センター がん情報サービス「放射線治療」
■先進医療
先進医療とは、患者の選択肢を広げて利便性を向上する観点から、保険診療との併用を認めた医療のことです。先進医療は2024年2月1日現在で78種類が指定されていますが、公的医療保険の適用 がないため全額自己負担です。
がんに関わる先進医療は、重粒子線治療や陽子線治療、薬物治療などが該当します。
参考:厚生労働省「先進医療の概要について」
がん保険終身型のメリットを理解して安心の備えを
がん保険は終身型を選ぶことで、一生涯保険料が上がることなく保障が受けられます。契約当初の保険料は定期型より高いものの、生涯加入し続けるなら終身型のほうが総支払保険料は安くなるケースもあります。
がん保険の終身型と定期型のどちらを選べばよいかは、保険へのニーズや目的によって異なります。自分に適したがん保険を選びましょう。
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■記事の監修者


名前:石野恆正(いしのつねまさ)
保有資格:トータル・ライフ・コンサルタント
生命保険会社の営業として、多くの家庭のライフプランの作成や保険の見直しサポート、新規提案などを経験。現在は独立し、生命保険、医療保険、社会保障制度を始めとする豊富な知識に加え、自身の資産運用の経験を活かしながら、金融関連記事の執筆や監修などを行っている。
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